ペットと新型コロナウイルス感染症

2020年8月3日に新型コロナウイルスに感染した飼い主から犬2匹に複数回に渡るPCR検査で陽性反応が出たという報告がペット保険大手のアニコムホールディングスから公表されました。すでに１匹は陰性になっており、もう1匹も健康状態に問題はないとのことです。海外でも感染者のいる家庭で飼育されていた犬や猫での感染事例などが数例ほどありましたが、猫以外の動物は症状を発症していないケースが大半ですので現時点では心配は無いと思われます。

猫科の動物は他の動物よりも感受性が高いとの報告もありますので、多頭飼育されている方は室内飼育が望ましいと思われます。ただし、猫も海外の事例では数日で陰性になり、その後は健康状態を維持することも分かっていますので過度な不安は必要ないと思われます。心配な場合はかかりつけの獣医師にまずは電話で相談するのが望ましいと思われます。また、犬や猫から人への感染は認められていませんので、家族である大切なペットの飼育放棄などなさらないようにしていただきますよう切にお願い致します。なお、感染防止するために犬猫にマスクをつけることは、呼吸困難の危険性もありますのでお控えください。

今回の報道では、新型コロナウイルスが陽性と出ておりますしたが、感染の成立は認められていないとのことです。海外での事例にもあったように、単にペットの鼻などに付着していたウイルスに対して陽性反応となっているケースが無いとも限りませんので、現時点では過度な心配は無いようです。ただし、動物との過度な接触により、口を舐めさせたりする行為は新型コロナウイルス感染症に限らず、動物由来感染症予防の観点からも控えください。同時に動物と接触した後は、流水での手洗いやアルコール消毒など、手指衛生も行うようにするようにしてください。

新型コロナウイルスに動物が感染しても死亡する事例や人への感染などは報告されておりません。
また、現在は動物病院でPCR検査をするということは無いとのことです。

引き続き、人も動物も免疫力を落とさないよう心掛けてお過ごしください。